「頼朝様……。さ、先ほどは無様な姿をお見せして申し訳ございません」
「別に気にしてないから」
椿がお風呂に入ろうと風呂場へ行くと丁度、頼朝が風呂場からでてくるところだった。
「あー…お前のことブスだのブサイクだの悪く言って悪かった。…ごめんな」
申し訳なさそうに頭を下げる頼朝。
「いいえ、頼朝様は間違ったことは言っておりません!……私、頼朝様にも認められるように絶対に努力します」
椿はネガティブ思考が和らぎ、改めて頑張る気持ちが湧いてきた。
これも頼久のおかげだ。

「駄目、認めねぇよ」
「え?」
頼朝は椿を壁ドンし、顎をクイッとあげる。
「兄貴をクーリングオフしてオレを選べよ、椿」
「えっ?えっ?」
困惑しながらも頼久に引け劣らないイケメンっぷりにドキドキしてしまう。
「椿って近くで見るとすんげぇ可愛いのな」
キスされそうなほど近い距離。
すると………。
「あんれぇ〜頼朝様じゃないっスか〜どうしたんスか?」
空気を読まない右京の腑抜けるような声に頼朝は舌打ちをしながら椿から離れた。
「なんでもねぇよ!右京、死ね!」
「ちょっ!いきなりなんなんスか〜いつもヒドイんだから〜」
右京は頼朝の口の悪さを知っているので全く気にしてない。