その体は蒼くおぞましい神力を纏えば会場の空気が凍った。怒りのパワーは幸舞を刺激し、幸舞はその恐ろしさに悲鳴を上げると座り込んでしまう。
「馬鹿馬鹿しい演技だ。俺がそんな小細工如きに騙されるとでも?お前の企みはとっくにお見通しだ」
「た、企み?史文様ったら何を」
「ほお…白を切るつもりか。ならばハッキリ言ってやろう。九頭龍幸舞、お前は稀血の花嫁ではない」
その言葉に周りからは驚きの声が上がった。
幸華はもちろん、幸舞自身も目を見開いた。
「私が稀血の花嫁ではない?そんなことありませんわ!何を根拠にそんなことを!」
「最初に気付いたのは火災があった日だ。旧館で幸華が死にかけた際、調査で見つかった呪符には血液が付着していた。それは火鼠の妖が持つ妖力と相性が良く、更なる調査で血液の正体は幸華の血であることが分かった」
呪符はその後、校内襲撃でも使用された。
火鼠の暖・本人は幸華を襲うも全ては呪符による影響。
「稀血は妖を誘惑する。血液そのものを嗅ぐ行為は禁止とされている。幸華の血液を事前に調べた。すると検査に携わった妖が次々に失神してしまい、稀血と分かった」
私が…稀血??
幸華は自分の体をジッと見つめた。
「噓…私じゃなく幸華が稀血?だってそれなら…私のこの匂いはどう説明するおつもりですか?この匂いは私の血液を元に作られた香水。史文様だってあんなに私の虜になっていたじゃない!!」
「ああ、詳しくは幸華の血から作られた、その香水にな」
「…は?」
訳が分からず固まる幸舞。
史文は会場を見渡せばある人物に目がいく。
「九頭龍千鶴、お前がこの事件の黒幕だな。さっさと罪を認めて白状したらどうだ?」
「な、何を仰って!」
千鶴は史文の向ける冷徹な瞳に怖じ気づくも反論する。
「貴殿はあの事件をきっかけに幸華が稀血であることを知った。だが運良くも幸舞嬢に付着した幸華の血で俺が酔ってしまい、それを口実に幸舞嬢を稀血の花嫁として公に公言した。青龍家との繋がりを強めようと企んで」
「そ、それは、」
「幸舞嬢がつけてる香水。貴殿が用意した物だな?幸華の血を予め保管でもしておいたか。今日この日の為に確実に幸華の命を絶つために。今までの行い全てを仕切っていたのもお前だ」
その問いかけに千鶴は答えない。
だが体はブルブルと震えている。
史文は護衛に合図すれば千鶴は拘束されてしまう。
「いやーーーー!!!!!!!」
突然、会場に響き渡った叫び声。
それは座り込んだ幸舞からだった。
「噓よ、噓よ噓よ!!なんでそんな…稀血の花嫁はこの私なのに!!」
憔悴した真っ青な顔で震えながら立ち上がる幸舞。
史文を見つめれば不気味に笑い出した。
「噓よ、私が稀血の花嫁よ!愛されるのは私。貴方に愛され続ける為に生きてきた。一目惚れだった。あの日会った時、稀血と知った時から運命の人だった。それを不義の子なんかに負けたの?この私が?そんなの有り得ない、信じないわ!!」
「……」
「ねえ史文様、愛してる、貴方だけを。稀血の花嫁はこの私よ?お母さんが私を騙した?認めない…私は認めないわ。お願いだから私を好きと言って。私を愛してくれたでしょ?」
幸舞の手が史文の顔に触れる。
だが史文はそれに動じず幸舞の手を払いのけた。
「幸舞嬢、ハッキリ言っておく。俺はお前を愛してなどいない」
その言葉にひゅっと幸舞の息が漏れる。
「俺は本能に従い幸華を選んだ。幸華が稀血でなくても気持ちは変わらない。お前が幸華にしてきたこと俺は絶対に許さない」
もはや香水など無効。
佇む史文は怒りのオーラで幸舞を威嚇した。
「は、はは…大っ嫌い。どうして私ばっかこんな悪者扱いなの?愛して欲しいだけなのに。…結局は貴方も幸華に奪われていく」
「……」
「大っ嫌い、大っ嫌い大っ嫌い大っ嫌い大っ嫌い大っ嫌い!!」
幸舞はふと視線を座り込む幸華へ向ける。
増悪と嫉妬の眼差し。
おぞましい表情が幸華を射抜く。
ちょうど手の近く、テーブルクロスの上に置かれたディナーナイフの姿が目に入った。
「アンタのせい…アンタなんか生まれてこなければ!!」
「!!」
ナイフを振り上げ襲い掛かる。
幸華が咄嗟に目を瞑れば幸舞の叫び声が聞こえた。
「いやあー!何よコレ熱い、熱いわ!」
幸舞の手を燃やす鬼火。
来客として来ていた鬼楽が怒ったように彼女を押さえつけていた。
「もう諦めろ。お前に勝ち目はない」
「ッ、嫌よ!私は悪くない!全部アイツが悪いんだ!不義の子のくせに私から史文様を奪って!!愛されない私なんてあってはならない!」
乱れる幸舞。
ついに青龍家の護衛達によって身柄を拘束されてしまった。
「馬鹿馬鹿しい演技だ。俺がそんな小細工如きに騙されるとでも?お前の企みはとっくにお見通しだ」
「た、企み?史文様ったら何を」
「ほお…白を切るつもりか。ならばハッキリ言ってやろう。九頭龍幸舞、お前は稀血の花嫁ではない」
その言葉に周りからは驚きの声が上がった。
幸華はもちろん、幸舞自身も目を見開いた。
「私が稀血の花嫁ではない?そんなことありませんわ!何を根拠にそんなことを!」
「最初に気付いたのは火災があった日だ。旧館で幸華が死にかけた際、調査で見つかった呪符には血液が付着していた。それは火鼠の妖が持つ妖力と相性が良く、更なる調査で血液の正体は幸華の血であることが分かった」
呪符はその後、校内襲撃でも使用された。
火鼠の暖・本人は幸華を襲うも全ては呪符による影響。
「稀血は妖を誘惑する。血液そのものを嗅ぐ行為は禁止とされている。幸華の血液を事前に調べた。すると検査に携わった妖が次々に失神してしまい、稀血と分かった」
私が…稀血??
幸華は自分の体をジッと見つめた。
「噓…私じゃなく幸華が稀血?だってそれなら…私のこの匂いはどう説明するおつもりですか?この匂いは私の血液を元に作られた香水。史文様だってあんなに私の虜になっていたじゃない!!」
「ああ、詳しくは幸華の血から作られた、その香水にな」
「…は?」
訳が分からず固まる幸舞。
史文は会場を見渡せばある人物に目がいく。
「九頭龍千鶴、お前がこの事件の黒幕だな。さっさと罪を認めて白状したらどうだ?」
「な、何を仰って!」
千鶴は史文の向ける冷徹な瞳に怖じ気づくも反論する。
「貴殿はあの事件をきっかけに幸華が稀血であることを知った。だが運良くも幸舞嬢に付着した幸華の血で俺が酔ってしまい、それを口実に幸舞嬢を稀血の花嫁として公に公言した。青龍家との繋がりを強めようと企んで」
「そ、それは、」
「幸舞嬢がつけてる香水。貴殿が用意した物だな?幸華の血を予め保管でもしておいたか。今日この日の為に確実に幸華の命を絶つために。今までの行い全てを仕切っていたのもお前だ」
その問いかけに千鶴は答えない。
だが体はブルブルと震えている。
史文は護衛に合図すれば千鶴は拘束されてしまう。
「いやーーーー!!!!!!!」
突然、会場に響き渡った叫び声。
それは座り込んだ幸舞からだった。
「噓よ、噓よ噓よ!!なんでそんな…稀血の花嫁はこの私なのに!!」
憔悴した真っ青な顔で震えながら立ち上がる幸舞。
史文を見つめれば不気味に笑い出した。
「噓よ、私が稀血の花嫁よ!愛されるのは私。貴方に愛され続ける為に生きてきた。一目惚れだった。あの日会った時、稀血と知った時から運命の人だった。それを不義の子なんかに負けたの?この私が?そんなの有り得ない、信じないわ!!」
「……」
「ねえ史文様、愛してる、貴方だけを。稀血の花嫁はこの私よ?お母さんが私を騙した?認めない…私は認めないわ。お願いだから私を好きと言って。私を愛してくれたでしょ?」
幸舞の手が史文の顔に触れる。
だが史文はそれに動じず幸舞の手を払いのけた。
「幸舞嬢、ハッキリ言っておく。俺はお前を愛してなどいない」
その言葉にひゅっと幸舞の息が漏れる。
「俺は本能に従い幸華を選んだ。幸華が稀血でなくても気持ちは変わらない。お前が幸華にしてきたこと俺は絶対に許さない」
もはや香水など無効。
佇む史文は怒りのオーラで幸舞を威嚇した。
「は、はは…大っ嫌い。どうして私ばっかこんな悪者扱いなの?愛して欲しいだけなのに。…結局は貴方も幸華に奪われていく」
「……」
「大っ嫌い、大っ嫌い大っ嫌い大っ嫌い大っ嫌い大っ嫌い!!」
幸舞はふと視線を座り込む幸華へ向ける。
増悪と嫉妬の眼差し。
おぞましい表情が幸華を射抜く。
ちょうど手の近く、テーブルクロスの上に置かれたディナーナイフの姿が目に入った。
「アンタのせい…アンタなんか生まれてこなければ!!」
「!!」
ナイフを振り上げ襲い掛かる。
幸華が咄嗟に目を瞑れば幸舞の叫び声が聞こえた。
「いやあー!何よコレ熱い、熱いわ!」
幸舞の手を燃やす鬼火。
来客として来ていた鬼楽が怒ったように彼女を押さえつけていた。
「もう諦めろ。お前に勝ち目はない」
「ッ、嫌よ!私は悪くない!全部アイツが悪いんだ!不義の子のくせに私から史文様を奪って!!愛されない私なんてあってはならない!」
乱れる幸舞。
ついに青龍家の護衛達によって身柄を拘束されてしまった。



