「うまいわ」
あとで屋台はゆっくり巡るとしよう。あっそうだ。フライドポテトとかないかなあ? っていやまて俺! 借り物競争もうすぐじゃん! 何考えてんだよ……!
「あ、ほんとだ。借り物競争もうすぐじゃん。それと蓮也どうした?」
「あ……なんもねえよ……」
すまん忍。なんもないっていうのは嘘。ほんとは竜輝の事で頭がいっぱいだ。
忍が捨てて来ると言ってくれたので、フランクフルトソーセージの棒を彼に渡す。忍のごっつい背中を見送ったのと同時に借り物競争です! と放送部員からのアナウンスが沸き起こると、竜輝が参加者の列に紛れながらグラウンドの中央へと現れた。
あの話通りなら、俺は……。
「竜輝君借り物競争でんの?!」
「ほんとだ、田中君いるよ!」
「田中君! がんばって!」
「竜輝君頑張れ~!」
全校の女子生徒の殆どが竜輝に釘付けになっているのが見て取れる。彼女達の声は放送部のルール説明の声がかき消されるほどの歓声だった。
「では、よーーい、スタート!」
スタートが切られると竜輝がメモを手に取り走りながらあちこち顔を動かし始めた。そして竜輝の左前方にいたスーツ姿のおっさん教師の右腕を力強くつかむ。
そして掴んだ腕を離さないまま、スタート地点にいる2名の若い男性教師達の元へと返っていった。どうやら教師達が借り物をちゃんと借りられてるかどうか判断するみたい。
「はい! スーツ! 持ってきました!」
「オッケーです! 田中君が今1番です!」
若い男性教師達のアナウンスに、グラウンドは大いに盛り上がった。それにしてもスーツが借り物かあ、よく考えてんね。なんて考えられないくらいに俺の心臓は堰を切ったように鼓動を高まらせていく。
そんな中で竜輝はスプーンとか眼鏡とかを次々に借りていった。
「さあ、田中君、最後の借り物です!」
え、もう最後なのかよ! はやくない?! とあたふたしていたら竜輝が真っすぐに俺の方へと走って来るのが見えた。
近くなる竜輝の姿を視界に収める俺の心臓は、今まで生きてきた中で一番鼓動を速くしている。
あとで屋台はゆっくり巡るとしよう。あっそうだ。フライドポテトとかないかなあ? っていやまて俺! 借り物競争もうすぐじゃん! 何考えてんだよ……!
「あ、ほんとだ。借り物競争もうすぐじゃん。それと蓮也どうした?」
「あ……なんもねえよ……」
すまん忍。なんもないっていうのは嘘。ほんとは竜輝の事で頭がいっぱいだ。
忍が捨てて来ると言ってくれたので、フランクフルトソーセージの棒を彼に渡す。忍のごっつい背中を見送ったのと同時に借り物競争です! と放送部員からのアナウンスが沸き起こると、竜輝が参加者の列に紛れながらグラウンドの中央へと現れた。
あの話通りなら、俺は……。
「竜輝君借り物競争でんの?!」
「ほんとだ、田中君いるよ!」
「田中君! がんばって!」
「竜輝君頑張れ~!」
全校の女子生徒の殆どが竜輝に釘付けになっているのが見て取れる。彼女達の声は放送部のルール説明の声がかき消されるほどの歓声だった。
「では、よーーい、スタート!」
スタートが切られると竜輝がメモを手に取り走りながらあちこち顔を動かし始めた。そして竜輝の左前方にいたスーツ姿のおっさん教師の右腕を力強くつかむ。
そして掴んだ腕を離さないまま、スタート地点にいる2名の若い男性教師達の元へと返っていった。どうやら教師達が借り物をちゃんと借りられてるかどうか判断するみたい。
「はい! スーツ! 持ってきました!」
「オッケーです! 田中君が今1番です!」
若い男性教師達のアナウンスに、グラウンドは大いに盛り上がった。それにしてもスーツが借り物かあ、よく考えてんね。なんて考えられないくらいに俺の心臓は堰を切ったように鼓動を高まらせていく。
そんな中で竜輝はスプーンとか眼鏡とかを次々に借りていった。
「さあ、田中君、最後の借り物です!」
え、もう最後なのかよ! はやくない?! とあたふたしていたら竜輝が真っすぐに俺の方へと走って来るのが見えた。
近くなる竜輝の姿を視界に収める俺の心臓は、今まで生きてきた中で一番鼓動を速くしている。



