「俺さ、中学の時……竜輝からお前の話聞いて本当に竜輝はお前の事好きなんだなって思ったんだよ」
普段口数の少ない忍が、今日は人が変わったかのように雄弁になっている気がする。というか竜輝の話題になると口数増えてるような?
「忍……」
「俺、兄貴がゲイだからその辺は理解があるつもりだ。でも皆そうじゃねえだろ? それに、その気持ちが恋心なのか憧れなのか分からない……なんて事もあると思う」
「……」
「でも竜輝は単なる憧れとかじゃなかった。もう恋心とか憧れとか全部ひっくるめての好きだったと俺は感じたんだよ」
忍の話に、俺はぐっと拳を握った。
「普段女子からきゃあきゃあ言われてるやつがさ、年上の男子が好きだって。それにそいつの事を考えて敢えて恋心に蓋をして距離を取ってきたって聞いたなら、もうほっとけないだろ?」
「忍……」
こいつもこいつなりに思う所があったのだろうか?
「すまん、ありがとう」
「ほんとにお前らはクソでか感情野郎なんだから」
「それで、俺は……このまま運動会までおとなしくしてればいいのか?」
「ああ。俺が大丈夫だって竜輝に伝えておく。蓮也はそのままおとなしくしておけ」
俺が聞いていたのを知っているのか知らないのかまでは分からないけど、借り物競争の事は言ってこない。ならこちらからは言わないでおこう。
「あと女子達は気にするな。アイツらはいる世界がひっくり返るのが決まっているのを知らないから」
なんだか含みのある言葉だ。
普段口数の少ない忍が、今日は人が変わったかのように雄弁になっている気がする。というか竜輝の話題になると口数増えてるような?
「忍……」
「俺、兄貴がゲイだからその辺は理解があるつもりだ。でも皆そうじゃねえだろ? それに、その気持ちが恋心なのか憧れなのか分からない……なんて事もあると思う」
「……」
「でも竜輝は単なる憧れとかじゃなかった。もう恋心とか憧れとか全部ひっくるめての好きだったと俺は感じたんだよ」
忍の話に、俺はぐっと拳を握った。
「普段女子からきゃあきゃあ言われてるやつがさ、年上の男子が好きだって。それにそいつの事を考えて敢えて恋心に蓋をして距離を取ってきたって聞いたなら、もうほっとけないだろ?」
「忍……」
こいつもこいつなりに思う所があったのだろうか?
「すまん、ありがとう」
「ほんとにお前らはクソでか感情野郎なんだから」
「それで、俺は……このまま運動会までおとなしくしてればいいのか?」
「ああ。俺が大丈夫だって竜輝に伝えておく。蓮也はそのままおとなしくしておけ」
俺が聞いていたのを知っているのか知らないのかまでは分からないけど、借り物競争の事は言ってこない。ならこちらからは言わないでおこう。
「あと女子達は気にするな。アイツらはいる世界がひっくり返るのが決まっているのを知らないから」
なんだか含みのある言葉だ。



