人気者なワンコ系年下幼馴染が今日もうっとおしい、けど……。

「ん~」

 はぐらかす。けど内心では何かあったのかと聞かれるといやだなあと思っていたから身構えていた。

「……まあ何があったのかは聞かないけど、後悔するような選択はしちゃだめよ」

 よかった。聞かないでくれて。
 後悔するような選択、かあ……。

「りゅうくんは良い子なんだから、手放すような選択はしちゃだめって言いたいの」
「なるほどねえ……」
「だってそうでしょ? ずっと仲良くしてたじゃない。田中さんとこのご両親もとても優しい方だし……」

 右ほおに手を置いて、頬杖の格好で語る母親。いつの間にか指はしわくちゃになっているのに今更気が付く。
 俺も彼を傷つけるような事はしたくないのは……共通しているかも。

「わかった。考えてみる」
「無理はしないでね、蓮也」

 今日ばかりは母親からの心配する声が、俺の肩に重くのしかかる。その重さがむずがゆく感じるのは、俺がこういう年だからかもしれない。
 肉団子の凝縮された肉の食感がいつもはとっても美味しく感じるのに、竜輝の事を思い出すと味がどこにあるのかわからなくなる。

「何話してんだ?」

 ここで父親が帰宅してきた。残業で忙しかったのか、目元の肉が少しだらけている。