「おかしく、ない……」
「そうだろ? 俺はそう思う。それでもお前がクソでか感情隠して距離を取るなら、俺は引き留めない」
もしゃ、とレンコンを噛み砕く忍。俺も話を止めてご飯を口にし、互いの咀嚼音がこだました。
「……竜輝は、今の俺の思いを先に感じていたのかもな」
「……蓮也、お前はどうするんだ?」
少し考えさせてほしい。と返すと、忍はわかった。と言って小さなアジフライにかぶりついた。
◇ ◇ ◇
放課後。バイト先に向かおうと校舎を出た俺は駐輪場で忍と竜輝がなにやら話し合っているのを目撃する。
「なんだなんだ?」
盗み聞きしてみようか。俺は2人には見えないと思われる角度の壁際にそっと移動して、会話に耳を傾ける。
「竜輝、大丈夫か?」
「っす」
「お前、体育祭は借り物競争出るんだな」
「リレーにも出なきゃなんで、大変っすけどね」
ははは……。と後頭部を右手で押さえながら遠慮がちに笑う竜輝。こいつも年上相手にはこうなんだな。だから大勢に好かれているのかもしれない。
「借り物競争なんだけどさ、お前何か借りたいやつある? 実行委員会に言ってやるから」
「借りたいもの、っすかあ……」
へえ、借り物競争って自分が借りたいやつ選べられる仕組みだっけ? 初めて聞いたんだけど。
「れんくん借りたい! なんちゃって……」
てへぺろ~と冗談めかしていう竜輝に、忍はにやりと笑みを浮かべる。こいつならそう答えるだろうという確信めいた笑みだ。
「じゃあ、わかった」
「え、本当にいいんすか?」
「当然だよ」
「……ありがとうございます。なんか、その……普通にれんくんに謝るのは違うかもって思ったんで……」
俺に普通に謝るのは違う、か。アイツもロマンとかそういうの重視してるのかもしれない。
てか、え、俺借りられるの本番で?! えっ……どうなるの? もしかしてこれ聞いたらいけない会話聞いちゃった?
「そうだろ? 俺はそう思う。それでもお前がクソでか感情隠して距離を取るなら、俺は引き留めない」
もしゃ、とレンコンを噛み砕く忍。俺も話を止めてご飯を口にし、互いの咀嚼音がこだました。
「……竜輝は、今の俺の思いを先に感じていたのかもな」
「……蓮也、お前はどうするんだ?」
少し考えさせてほしい。と返すと、忍はわかった。と言って小さなアジフライにかぶりついた。
◇ ◇ ◇
放課後。バイト先に向かおうと校舎を出た俺は駐輪場で忍と竜輝がなにやら話し合っているのを目撃する。
「なんだなんだ?」
盗み聞きしてみようか。俺は2人には見えないと思われる角度の壁際にそっと移動して、会話に耳を傾ける。
「竜輝、大丈夫か?」
「っす」
「お前、体育祭は借り物競争出るんだな」
「リレーにも出なきゃなんで、大変っすけどね」
ははは……。と後頭部を右手で押さえながら遠慮がちに笑う竜輝。こいつも年上相手にはこうなんだな。だから大勢に好かれているのかもしれない。
「借り物競争なんだけどさ、お前何か借りたいやつある? 実行委員会に言ってやるから」
「借りたいもの、っすかあ……」
へえ、借り物競争って自分が借りたいやつ選べられる仕組みだっけ? 初めて聞いたんだけど。
「れんくん借りたい! なんちゃって……」
てへぺろ~と冗談めかしていう竜輝に、忍はにやりと笑みを浮かべる。こいつならそう答えるだろうという確信めいた笑みだ。
「じゃあ、わかった」
「え、本当にいいんすか?」
「当然だよ」
「……ありがとうございます。なんか、その……普通にれんくんに謝るのは違うかもって思ったんで……」
俺に普通に謝るのは違う、か。アイツもロマンとかそういうの重視してるのかもしれない。
てか、え、俺借りられるの本番で?! えっ……どうなるの? もしかしてこれ聞いたらいけない会話聞いちゃった?



