「どう皆? 面白いだろ?」

 ん? 忍がこっちを見ながらドヤ顔してくるんだが。なんか嫌な予感がする……!

「へぇ〜面白そうじゃん」
「ね! 面白いと思う!」

 ふぅん、思ったよりも上々の反応かもな。こんなにウケがいいとは思わなかったよ。それに小道具とか使う必要もなさそうなのはデカい。
 担任の先生もこれはいいな。と思ったのか、これに決めるけどいいですかと言ってくる。

「は~い」

 という事で俺のクラスの出し物は忍が発案・命名した主張timeに決まった。が、忍の方を見ると何やら悪だくみをしているような顔つきに見える。こいつまだ何か考えてるな?

「誰か、参加したい人~」
「桜井参加したいんだって!」
「はあ?!」

 おい忍! 俺は参加したいなんて一言も言ってねえぞ! 

「ちょ、忍!」
「はいはいはい! 参加したいって言ってます!」

 忍は席から立ち上がって俺の右手を掴むや否や、天井に掲げた。おいおい、そんなに力入れたらいてえって! てか離してくれ頼む!

「やめ、忍! 俺参加したいなんて……!」

 ここで運の悪い事に1軍女子共と目が合った。するとコイツ、さては竜輝君に告ろうと思ってるな? と言わんばかりに蛇のようなどぎつい目線を浴びせて来る。
 いやこれはマジでそう思ってるようにしか見えない!