俺が中学3年の時に大きな出来事があった。それは竜輝が俺の通っている中学とは別の学校へ進学した事である。
どうやらサッカーが強い中学へ越境進学したらしい。その事を教えてくれた竜輝の母親からは、進学先では寮生活を送る事になっているけどあの子は男の子だからすぐに友達も作ってうまくやっていけるでしょ? と笑顔で言われた時、俺の胸に穴が空いたような感覚を覚えた。
そっか、竜輝は俺がいなくてもいいんだ。竜輝は俺の事なんてどうだっていいんだ……と。
その時は笑ってごまかしたけど、後で部屋に戻った時、なぜか涙が止まらなくなった。今でもこの時の感情を言葉にまとめる事がむずかしいように思うけど、喪失感と嫉妬と竜輝への失望感は入ってたはず。
なんで俺に進学先の事とか連絡してくれなかったんだよ。もう、竜輝の事なんて知るかよ。勝手にしやがれ。
思い出したら辛くなるから、彼との記憶を脳内の片隅に封じ込めて出てこないようにして、生きてきたつもりだった。
どうやらサッカーが強い中学へ越境進学したらしい。その事を教えてくれた竜輝の母親からは、進学先では寮生活を送る事になっているけどあの子は男の子だからすぐに友達も作ってうまくやっていけるでしょ? と笑顔で言われた時、俺の胸に穴が空いたような感覚を覚えた。
そっか、竜輝は俺がいなくてもいいんだ。竜輝は俺の事なんてどうだっていいんだ……と。
その時は笑ってごまかしたけど、後で部屋に戻った時、なぜか涙が止まらなくなった。今でもこの時の感情を言葉にまとめる事がむずかしいように思うけど、喪失感と嫉妬と竜輝への失望感は入ってたはず。
なんで俺に進学先の事とか連絡してくれなかったんだよ。もう、竜輝の事なんて知るかよ。勝手にしやがれ。
思い出したら辛くなるから、彼との記憶を脳内の片隅に封じ込めて出てこないようにして、生きてきたつもりだった。



