人気者なワンコ系年下幼馴染が今日もうっとおしい、けど……。

 熱さの残る顔を向けて忍に懇願すると、彼は言えない事情があると察したのかわかった。とだけ返す。

「ほんと、マジですまん……」
「まあ男なら秘密の1つや2つくらいあるだろ」
「お前かっけえ事言うじゃねえか……」
「じっちゃんがそう言ってた」

 ふふっと笑う忍を見て、俺はこいつがいてくれてよかったと改めて再認識したのだった。

◇ ◇ ◇

 夜。自室で俺はベッドの上に大の字になって天井を見上げていた。

「~……断らなかった方がよかったかなあ……」

 俺は竜輝とのキスが怖くなって逃げ出したのを猛烈に後悔し始めている。もし俺がヘタレなせいで竜輝が傷ついていたらどうしようとも思ったけど、それで怖さが消えた訳じゃなくてむしろ板挟みになっていた。

「まだ部活中かあ。連絡来てねえな」

 一応竜輝にはレインでごめんなさいとは送っているが、返信も既読はついていない。
 
「ていうかなんなんだよ。好きな人いるって言っておきながら俺とのキスはいいのか?」

 ひょっとしてアイツ的には女と男は別って事……? 女となら浮気とかになるけど、男ならモーマンタイ的な……? いや、そんな事はないか……。

「ああも~なんなんだよ~!」