人気者なワンコ系年下幼馴染が今日もうっとおしい、けど……。

「だ、だって……お前、俺のお茶、飲んでただろ」
「それで?」
「お前俺のメンタル殺す気か……か、間接キス……」
「へえ、れんくんそういうの気にするんだ、かわいいじゃん」

 はあ?! 俺がかわいい?! バカじゃねえの! と言ってやったけど竜輝はだってほんとの事だもんと言って聞く気が無い。

「れんくんにもそういうかわいい所あるんだね」
「お前俺の事バカにしてんのか」

 さすがに俺もイラっとしたので嫌味交じりに言ってしまった。すると竜輝の目にぎらりと光が宿ったかのような、そんな真剣な目つきに変わる。

「そんな事ない」
「あ……」

 怒らせてしまったか? 俺はとっさにすまん、言い過ぎた。と謝罪する。さすがにコイツが怒る所は見たくない。

「怒ってなんかないよ。そこは安心して」
「お、おう……そうか」

 竜輝がそっと俺との距離を詰めてきた。距離が近づいた事で彼の首筋からは爽やかでほんの少し色気も混じった匂いが俺の鼻の奥にまで届いてくる。

「ここ、誰もいないし……せっかくだから本物のキスも、してみない?」

 蠱惑的で色気がすごくてまるで惑った人間をからめとって食べてしまうような……今まで見た事のない竜輝の姿がそこにはあった。