人気者なワンコ系年下幼馴染が今日もうっとおしい、けど……。

 確かに竜輝にべたつかれるのはうっとおしいけど、それと同時に嫌われたくなくて……アイツに期待してたんだ。ずっと俺と一緒にいてくれるだろうって思いこんでいたのに気が付いた俺はどうしようもない虚無感に襲われる。
 傲慢かもしれない。けど……期待してしまっていたんだ。そしてこの期待は……俺が中3の時に裏切られたものと全く同じだった。

「そっか、ごめんね……」

 女子生徒の今にも泣きだしてしまいそうな悲痛な声が聞こえて来る。でも、竜輝はごめんね! といつもの明るい口調で言うだけで、悪びれたり申し訳なさそうにする様子もない。

「じゃあ、かえろっか」

 竜輝の声と共にざくざくと竜輝と女子生徒が歩き出す足音が生まれ、次第に遠のくように消えていった。
 俺はというと金縛りにあったかのように身体を動かす事が出来ない。

「どうした、蓮也」

 異変に気が付いた忍が声を掛けてくれた。

「すまん、身体が動かないや」
「……おぶってやろうか?」
「頼む」

 今は誰かの善意に乗っからないとこの身体を保つ事が難しいかもしれない。

「なあ、忍」

 忍におんぶされて、彼の広い背中に身体を預ける俺は、忍の後頭部めがけて声を掛ける。