注文した品々が忍達の手元に届くと、黙々と食べ始めた。忍が食ってるごはんバーガーが3つとLサイズのポテトとパーティーサイズのナゲットが俺の視界に入った途端、俺の腹が鳴る音がする。

「はらへった……」

　思わず独り言をこぼしてしまうくらいには食欲が刺激されているみたい。
　竜輝はというと、スマホをポチポチ指でタップしながら、ごはんバーガーにかじりついている様子が見えた。ひょっとしたら母親に連絡を取っているのかもしれない。

「あ、桜井君もう上がる時間よ」
「え？　あ、ほんとっすね」

　もうそんな時間かぁ。今日もお疲れ俺！　次のシフトの人と交代すると、キッチン担当の人がSサイズのポテトをくれたので、着替えながらつまみ食いをする。
　ああ、ポテトの塩気が疲れた身に染み渡るよ……。

「お疲れ様です〜」

　スタッフに挨拶をしてお店から出た時、外かられんくん！　とアイツに呼び止められる。
　くそ、次はなんなんだ、一緒に食べよってか？

「なんだよ」
「おれ、れんくんと一緒に帰りたいなって」
「はあ？　メシは？」