「次は僕の番だよ」
ロシアくんが私の経を握る。他の人も慌ててロシアくんを掴む。
ぐにゃりと視界が歪んで、、、
「はい到着。赤の広場だよ」
さっきまで提灯が沢山あった雰囲気とは変わって、誰もいない広場に立っていた。
広場には二つのお城。赤色の塀がグルーっと続いているお城と、カラフルなお城。
「あれ?」
城壁に付いている時計の針は、七時半を示している。
台湾にいた時は十二時過ぎだったのに!?
「もしかして、過去に飛んだの!?」
「時差ある」
「時差ですね」
「マリア様、驚いている表情も最高ですよ、、、!」
「ロシアと日本の時差はマイナス六時間だね」
「台湾のとこはマイナス一時間だよ」
私以外の全員が時差だと答える。、、、イタリアくんだけちょっと違くないか?
えっと、つまり、、、今の日本の時間は午後一時過ぎってことか、、、。そういや時差の計算は地理の授業で習ったな〜。あれ、難しいから嫌いなんだよね。本初子午線とか日付変更線とか。
「日本の本初子午線は兵庫県、、、でしたよね?」
「それは標準時子午線です。本初子午線はイギリスの旧グリニッジ天文台を通ってますよ。そこを基準にして各国は標準時子午線を設けています。日本は東経135度、丁度兵庫県明石市の位置にありますね」
日本さんが丁寧に教えてくれた。
「あへんが本初子午線を持ってるのは、当時あへんの力が強かったからある。、、、我のところでも良かったはずある」
ブツブツと中国くんがイギリスくんの愚痴を言う。やっぱりアヘン戦争とかがあったから仲悪いのかな?
「菜羽、聞こえてるあるよ」
「ごめん」
「確かにあへんは許せねーある。でも、そこに住まう国民は何も悪くないある。全てあへんのせいある!」
あ、イギリスくんに責任を全部押し付けた。
イマジナリーイギリスくんが『あーだこーだ言うなよ!負けた方が悪いんだろ!!』って言ってる、、、。
そしてイマジナリーフランスくんは『さすが海賊』とツッコむ。
ロシアくんはまだ人がいない広場をずんずん進む。
そして、カラフルなお城を指差した。お城はまるで童話の世界からそのまま飛び出してきたかのような色鮮やかさで、幼い子供が夢見る外国の令嬢の住まいそのものだった。
「あれは聖ワシリイ大聖堂。ロシア正教の大聖堂で、丸い屋根は祈りが神のもとへ昇ることを表すろうそくの火をかたどっているんだ」
「そうなんだ!じゃあ、このお城は?」
聖ワシリイ大聖堂の近くにある赤いお城を指差す。
「クレムリン宮殿。帝国時代はロシア皇帝の居城だったんだよ。あと、同じクレムリンでもソ連政府やソ連共産党を指す言葉としても使われていたよ。今は崩壊しちゃったけどね」
ロシアくんの歴史の話と解説を聞く。
「ロシアくんの好きな季節って何?」
「夏、、、かな?」
ロシアくんはきょとんと首を傾げた。
「ロシアは寒いってイメージだけど、ちゃんと夏はあるんだよ」
「あるの!?」
「うん。大体六月から八月までかなぁ。涼しくて過ごしやすいけど、三十度を超える日もあれば十度を下回ることがあるから、気温差も大きいよ。でもその時期は学生達の夏休み期間だから、僕はこの時期が一番好きなんだ」
「へ〜、、、夏休みが三ヶ月もあるのは良いな〜!毎日遊び放題!!」
友達とプールに行って、キャンプして、お泊り会!夏祭りに花火大会も夏の風物詩だよね〜。
「ちゃんと宿題もやって下さいね」
「ぐ、、、」
日本くんが現実に戻してくる、、、。
「ロシアは夏休みの宿題はないよ」
「私、ロシアくんの子になる」
「やめて下さい!!」
「ではマリア様、イタリアのとこの国民になりますか?僕は大歓迎ですよ!」
「イタリアくんも国民を誘惑しないで下さい!!」
「じゃあ我のとこに―――」
「中国さん?斬りますよ?」
スっと竹刀袋から刀を取り出し、いつでも中国くんに向けて抜刀できるように構える日本くん。
「おめー、我に容赦ないあるね、、、」
ロシアくんが私の経を握る。他の人も慌ててロシアくんを掴む。
ぐにゃりと視界が歪んで、、、
「はい到着。赤の広場だよ」
さっきまで提灯が沢山あった雰囲気とは変わって、誰もいない広場に立っていた。
広場には二つのお城。赤色の塀がグルーっと続いているお城と、カラフルなお城。
「あれ?」
城壁に付いている時計の針は、七時半を示している。
台湾にいた時は十二時過ぎだったのに!?
「もしかして、過去に飛んだの!?」
「時差ある」
「時差ですね」
「マリア様、驚いている表情も最高ですよ、、、!」
「ロシアと日本の時差はマイナス六時間だね」
「台湾のとこはマイナス一時間だよ」
私以外の全員が時差だと答える。、、、イタリアくんだけちょっと違くないか?
えっと、つまり、、、今の日本の時間は午後一時過ぎってことか、、、。そういや時差の計算は地理の授業で習ったな〜。あれ、難しいから嫌いなんだよね。本初子午線とか日付変更線とか。
「日本の本初子午線は兵庫県、、、でしたよね?」
「それは標準時子午線です。本初子午線はイギリスの旧グリニッジ天文台を通ってますよ。そこを基準にして各国は標準時子午線を設けています。日本は東経135度、丁度兵庫県明石市の位置にありますね」
日本さんが丁寧に教えてくれた。
「あへんが本初子午線を持ってるのは、当時あへんの力が強かったからある。、、、我のところでも良かったはずある」
ブツブツと中国くんがイギリスくんの愚痴を言う。やっぱりアヘン戦争とかがあったから仲悪いのかな?
「菜羽、聞こえてるあるよ」
「ごめん」
「確かにあへんは許せねーある。でも、そこに住まう国民は何も悪くないある。全てあへんのせいある!」
あ、イギリスくんに責任を全部押し付けた。
イマジナリーイギリスくんが『あーだこーだ言うなよ!負けた方が悪いんだろ!!』って言ってる、、、。
そしてイマジナリーフランスくんは『さすが海賊』とツッコむ。
ロシアくんはまだ人がいない広場をずんずん進む。
そして、カラフルなお城を指差した。お城はまるで童話の世界からそのまま飛び出してきたかのような色鮮やかさで、幼い子供が夢見る外国の令嬢の住まいそのものだった。
「あれは聖ワシリイ大聖堂。ロシア正教の大聖堂で、丸い屋根は祈りが神のもとへ昇ることを表すろうそくの火をかたどっているんだ」
「そうなんだ!じゃあ、このお城は?」
聖ワシリイ大聖堂の近くにある赤いお城を指差す。
「クレムリン宮殿。帝国時代はロシア皇帝の居城だったんだよ。あと、同じクレムリンでもソ連政府やソ連共産党を指す言葉としても使われていたよ。今は崩壊しちゃったけどね」
ロシアくんの歴史の話と解説を聞く。
「ロシアくんの好きな季節って何?」
「夏、、、かな?」
ロシアくんはきょとんと首を傾げた。
「ロシアは寒いってイメージだけど、ちゃんと夏はあるんだよ」
「あるの!?」
「うん。大体六月から八月までかなぁ。涼しくて過ごしやすいけど、三十度を超える日もあれば十度を下回ることがあるから、気温差も大きいよ。でもその時期は学生達の夏休み期間だから、僕はこの時期が一番好きなんだ」
「へ〜、、、夏休みが三ヶ月もあるのは良いな〜!毎日遊び放題!!」
友達とプールに行って、キャンプして、お泊り会!夏祭りに花火大会も夏の風物詩だよね〜。
「ちゃんと宿題もやって下さいね」
「ぐ、、、」
日本くんが現実に戻してくる、、、。
「ロシアは夏休みの宿題はないよ」
「私、ロシアくんの子になる」
「やめて下さい!!」
「ではマリア様、イタリアのとこの国民になりますか?僕は大歓迎ですよ!」
「イタリアくんも国民を誘惑しないで下さい!!」
「じゃあ我のとこに―――」
「中国さん?斬りますよ?」
スっと竹刀袋から刀を取り出し、いつでも中国くんに向けて抜刀できるように構える日本くん。
「おめー、我に容赦ないあるね、、、」



