またしても驚愕してしまうけれど、何だかものすごく納得のいく話でもあった。
病室で悔いていた通り、矜恃を捨てて懺悔するなんていかにも誠実なあの人らしい。
それでこそ威信が伴うというものだろう。
「最初は無神経で嫌な人だと思ってたけど、最後までひたむきに向き合ってくれてたんだなーって……」
そこで翔太は口をつぐみ、沈黙が落ちた。
一拍置いて立ち上がると、勢いよく頭を下げる。
「ごめん!」
突然のことに「え?」と困惑しながら目を瞬かせた。
「俺、本当にどうかしてた。みんなに迷惑ばっかかけて……。おまえに言われて気がついたし、今回のことを通して何か叱られた気分になった。反省して心入れ替えなきゃって思ったよ」
「翔太……」
「ごめん。これだけはどうしても直接言いたくて」
まっすぐ素直に打ち明けられた胸中に、図らずも心が震える。
確かに自分本位な言動が目立っていた近頃、さすがに目に余って彼を咎めた。
これ以上、自堕落な生活と振る舞いで自身の価値を貶めて欲しくなかったし、以前の明朗な彼に戻って欲しいと願ってのことだった。
言わば、それだって俺のエゴだ。
“関係ない”と突き放されればそれまでで、実際のところ最初はそうして聞く耳を持ってくれなかった。
放っておけなかったけれどどうしようもなくて、悲しみさえ覚えたほど。
だけど、そんなふうに思い直して受け止めてくれていたなんて。
「……よかった。俺も安心した」
ふと頬を緩めると、肩の力が抜ける。
ややあって彼もほっとしたように表情を和らげた。
「莉久だけは、どんなときもずっと信じてくれてたよな」
「当たり前じゃん」
「親友だから?」
「……うるさい」
つい笑ってしまいながら小突くと、彼もまたおかしそうに笑う。
また、こんなふうに笑い合えてよかった。
何だか浄化されたような清々しい心地がして、目の前が光でふちどられていく。
こんなに眩しかったっけ。こんなに鮮やかだったっけ。
だけど、それでいて何かが欠けているような空白の感覚がある。
────何だろう。
何か大事なことを忘れているような、曖昧な直感が根を張り始めていた。
それから数日後、検査結果と傷の経過も問題ないということで無事退院する運びとなった。
誰が持ってきてくれたのか、着替えの入った紙袋を備えつけの棚から取り出す。
お陰で助かったものだ。
搬送時に持っていたトートバッグと一緒に、一旦ベッドの上に置いた。
荷物をまとめ、忘れものがないか確かめるべくバッグを開けたとき、ふと小さな紙袋が目に留まる。
「これ……」


