青春・恋愛
月夜乃 くらげ/著

- 作品番号
- 1747211
- 最終更新
- 2025/03/28
- 総文字数
- 7,915
- ページ数
- 7ページ
- ステータス
- 未完結
- いいね数
- 1
クラスの人気者で隣の席の沢村礼良が、18歳を迎える前日にクラスメイトを全員殺した。
そんな夢を見た日。
「ねえ、棚橋。棚橋は変わりたい?」
珍しく沢村礼良が話しかけてきた。
「棚橋は大人になりたいって思う?」
わからない人だ。
沢村礼良はクラスの人気者で、大人びた容姿で年上の彼女がいるなんて噂がある。
対してわたしはとある事情のせいで"人殺し"とクラスメイトから一定の距離を置かれている。
それなのに、
「僕らがまだこどもであることを精一杯、全力で楽しんでみない?」
「なんで……わたしなんかを誘うの?」
「ただの直感だよ。棚橋と僕にしか出来ないことだと思ったから」
隣の席。
同じ誕生日。
同じ名前。
たったそれだけの共通点で沢村礼良はわたしにしか出来ないことを教えてくれた。
「棚橋はある? 人を助けたいと思ったこと」
彼がクラスメイトを殺す夢の日までの3日間、わたしは沢村礼良の大人になる儀式に振り回されることになる。
「ねえ、棚橋。今ならまだ、面倒くさいみんなのこと……ぜんぶ消しちゃってもさ、大人じゃないから大丈夫だよね?」
そうだと言って、とわたしに懇願する沢村礼良は弱々しく微笑んでいた。
そんな夢を見た日。
「ねえ、棚橋。棚橋は変わりたい?」
珍しく沢村礼良が話しかけてきた。
「棚橋は大人になりたいって思う?」
わからない人だ。
沢村礼良はクラスの人気者で、大人びた容姿で年上の彼女がいるなんて噂がある。
対してわたしはとある事情のせいで"人殺し"とクラスメイトから一定の距離を置かれている。
それなのに、
「僕らがまだこどもであることを精一杯、全力で楽しんでみない?」
「なんで……わたしなんかを誘うの?」
「ただの直感だよ。棚橋と僕にしか出来ないことだと思ったから」
隣の席。
同じ誕生日。
同じ名前。
たったそれだけの共通点で沢村礼良はわたしにしか出来ないことを教えてくれた。
「棚橋はある? 人を助けたいと思ったこと」
彼がクラスメイトを殺す夢の日までの3日間、わたしは沢村礼良の大人になる儀式に振り回されることになる。
「ねえ、棚橋。今ならまだ、面倒くさいみんなのこと……ぜんぶ消しちゃってもさ、大人じゃないから大丈夫だよね?」
そうだと言って、とわたしに懇願する沢村礼良は弱々しく微笑んでいた。