「じゃあ、今日一緒に遊んでられたの?」

「……?」

……は?遊んでられたってどういうことだ……?
何を問われてるかもわからない質問に顔をしかめる。


「今日行ったとこ、全部ゆーりが昔家族で行ったって俺に自慢してた所だよ。気づかなかった?」

「……っ!!っは……なんで…、」


「んー罪の意識から逸らさせるため?毎年この日はゆーりだけが傷ついてるの見てきたし、もううんざりだからね。」

やっぱり、全部わかってるんでしょ?なんて、季威は眉を下げて呆れたように笑っていた。

そんな彼はいつも違い大人びた顔つきをしていた。

まるで、俺だけを見ていた保護者のように。



「……っ。お前、何も考えてないバカなんじゃないのかよ……。」

お前はいつまでも、あのままで……幼い子どものように馬鹿げた行動を繰り返して、俺を振り回してれば……それで……っ。

「うーん。ま、その悪口はスルーしてあげるとして。そろそろ楽しい思い出を思い出して笑顔を浮かべたほうがいいんだよ。」

「はぁ……。」


「誰も、望んでないんだ。ゆーりがそんなのをすることを。」

俺のため息を勘違いしたのか、後追いをかけるようにそんな言葉をかけられる。

そのせいで俺はまた制御ができなくなる。

「……ッチ。ふっざけんな……っ!」

ほんっと、最悪だ。


「ゆーり__はっ?!」


この後の記憶はほとんどない。頭が真っ白のまま全て感情通りに動いていた。




「ほんと憎たらしい、お前なんて死ぬまで嫌いだよ。」