「ねーー!ゆーりはもう少しきいの言う事聞いて欲しいよ?てか話を聞きなさいっ。きいは御曹司なんだから!」
あーあ、うっざい。
また始まった幼い無邪気な子のような季威の脅し作戦。
ほんっとにこれが始まるとめんどいったらありゃしない。
まぁ今は俺が完全無視してたせいもあるか。
「……あーはいはい、失礼しました季威さま。」
心のなかで無理やり納得をさせ、適当に謝りをいれる。
「うんうんっ!でね、ゆーり今日は学校じゃなくて遊びに行こっか!」
……こんな適当な謝りで納得すんのかよ、ならさせる必要あるか…?
まぁ、それはいいとして……。
「……は?」
今、こいつなんて言った?
「うん?だから、あそぼーって!だって元々ゆーり学校着いても自分だけすぐ引き返してサボるつもりだったじゃん?」
「……ちげぇよ。」
そう悪態を吐きながらも、季威が言っていることすべてが図星だった。
んとに何なんだよ……ッ。
全てを見透かして、俺を振り回そうとするこいつにイライラが止まらない。
どうせ、こうなったら俺に拒否権なんてない。
今日は1日季威に振り回される。
……まぁ、どうせお墓は夕方しか行かないつもりだったしいいけど。
……でも、俺は限界だった。
もう……全てぶっ壊したいくらいに嫌だ。
うんざりだ。


