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「で?誰もいなくなったしねっ、聞かせて?」

「………。」

本音を言ったら引かれるに決まってるわけだし……なにかそれっぽい言い訳をでっち上げるしかないが、こんな今すぐになんて思いつくわけがない。


「あ、もしかして答えないつもり〜〜?なら強行手段出よっか!」

うわ、普通に怖っ。圧がありすぎる……。

真っ黒い満面の笑みでそう言った季威に震え上がる。



てか強行手段って、また財閥の名を使うのかよ……。
また季威の脅しが始まる、そう思ったのに……



「……ッ?!」


こんなの、全くの予想外だった。



まるでデジャヴ。


あの時のようだ___




「俺は死ぬまで一生憂俐が大好きだよ。」



腕を引っ張られ、耳元で囁くように言われる。