「わかりました、お会いできるように算段をつけましょう。
そもそも縁結び師など信用していませんし」
「以前もそうおっしゃっていましたが、なら何故呼ばれたのでしょうか」
「当てつけもあるからだよ、内部では色々あるんでね」
清恭ではなくまた鴻季が答えた。
何への当てつけなのか、そう蘭花は問いたいがおそらくここで聞いても答えてはくれないだろうし、より面倒ごとに巻き込まれそうな気がして口をつぐんだ。
「では清恭殿は林家の姫に会う算段を、お嬢ちゃんはそれを待つ。
もちろん俺を仲間はずれなどにはしないてくれよ?
報告を楽しみにしている」
無邪気な笑みの鴻季に清恭は肩を落とし、蘭花は何だろうこの人と違和感を抱いていた。



