人生にむしゃくしゃしていた。4月のはじめに迎えた20歳の誕生日を過ぎたあたりから。





 大学2年生。先輩たちから就活が大変だなんだと脅され、後輩の面倒やサークルの幹部を押し付けられる。講義のコマも3年生ほど少なくもなく、大学に通えば朝から夕方までびっしりと授業がつまっている毎日。




 
 気分を上げるために自分の好きな可愛い服を着て、ピンクブラウンのアイシャドウを目元にのせてなんとか生きていた。甘い煙草に縋るかわりに、自分で自分を慰める。お酒は適量。煙草は控えて。なんか、知るものか。





 あとわたしは何年、何十年生きるのだろう?




 10年後の未来を見据えて、生きましょう。とある講義で、教授が嬉々として言った言葉。





 想像ができなかった。たった1年後すら。そんなわたしが生きている理由はなんだ。と聞かれてもわからなかった。ただ惰性として。眠ったら朝が来たので、今日も生きます。そういうものになっていく。夢なんて大学に合格してからは、見失ってしまった。







 強めのお酒に溺れて記憶を無くしてみても、次の日になれば頭痛とほんのりと吐き気がするだけでいつもと変わらない今日がやってくる。そんな生きることに慣れてしまった世界には、生きがいなんてなかった。






 生きるには、多少の苦難があった方がいい。味気ない日々に彩りを加えるような、わたし自身の渇きを満たすほどの乗り越えるべきもの。





 今のわたしはいつかポッカリと死んでしまっても、後悔はないです。むしろ死ぬために毎日必死にならずに生きてきたので。なんて言ってしまいそうなほど、生きることに執着できていなかった。どうして、みんな毎日を必死に生きられるんだろう。羨ましくはないけど。見ているだけで、ほんのりと息が苦しくなった。




 わたしの生き方がおかしいと言われているみたいで。