だから、あれからは雨が降りそうな日にはいつも、好きなのかもわからないいちごみるくの飴一袋と家で綺麗に乾かした傘を持って家を出ている。 先輩にはやく傘を返してしまいたくて、でも返したくなくて。 葛藤、というのかな。 雨の日だけ荷物が多い私をサクはよく笑うけれど、私は大真面目だった。 だって返してしまったら、私と彼を繋ぐ唯一の接点がなくなってしまうでしょ。