『青をとめて』













 「恋の終着点に愛か死しかないとしたら、僕たちの最期はどうなるんだろうね」空を仰いで、キンキンに冷えたラムネをあおった先輩の喉仏が大きく上下するのを見ていた。知らないですよ、と返したわたしに「きみは冷たいね」と嬉しそうに目を細めた先輩に会いたくて、わたしは東京を目指した。あの時の先輩を追いかけて、東京の青をとめてみたかった。それだけ。もしくは、いつか止まってしまう心電図を自分の目で見て見たかったのかもしれない。