「先輩と死んで永遠に一緒にいたい。なんて不相応なことを考えたから、バチが当たったのかな」








 わたしの神さまはわたしだけを残して死ぬはずがないのに。どうして。どうして、真っ赤な血はわたしの頭から流れているのではなく先輩のくたびれたブラウンヘアを染めているのですか。え、わたし言いましたよね。先輩がいないとわたしは生きていけないって。






 なのに、どうして守ったんですか。仲良く死にましょうって意味で、一緒に喫煙所を燃やして後戻りできる場所を消してから飛び降りたんですよ。







 なのに、馬鹿なんですか。わたしの頭なんて抱えちゃって。安らかな顔で逝くなんて、許さないです。どこにいるんですか。先輩。本当は隣のベッドにいるんですよね。はいはい、わかってます。わかってますよ、一度死んだふりをしてから生き返るのが神さまのセオリーですもんね。







 そうやってわたしを魅了していく作戦ですか? そうかんたんにわたしは騙されません。








 だって退院すれば、家に帰れば、学校の喫煙所にいけば先輩はそこにいるはずですもんね。







 そんな考えが頭に浮かんでは消えて、壊れていく感情を制御出来なくなっていく。