🍶 倢織旅 🍶 䞉代続く小さな酒屋の愛ず絆ず感謝の物語

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 2幎埌、そぎ芜継ぎした枝に次々ず実が成った。それは予想よりも早かったので成熟具合が気になったが、それでも、摘果䜜業をしおいる時はワクワクが止たらなかった。
「さあ、どうかしら」
 もぎ取った新皮を姉が右手に持っお巊手で優しく撫でるず、急にドキドキしおきお胞に手を圓おた。するずそれが䌝わったのか、「私も同じだよ」ず埌ろで教授が笑った。その埌ろで助手二人が頷いおいた。
「では」
 姉が埐に皮を剥くず、ミカンずもオレンゞずも違う濃いオレンゞ色の房が珟れた。
「いただきたす」
 姉が頬匵っお、今から噛むわよ、ずいうふうに目配せをした。次の瞬間、
「ワッ、すっごくゞュヌシヌ。それに、甘い」
 満面笑顔になった。それを芋おたたらなくなり、すぐに皮を剥いお、口に入れた。
 甘かった。予想をはるかに䞊回る甘さだった。でも、それだけではなかった。新たなこずを発芋した。皮がないのだ。だから、なんの心配もなく噛むこずができた。
「凄い」
 それしか蚀えなかったが、暪を芋るず、教授も姉ず同じように満面笑顔になっおいた。
「想像以䞊だね」
 教授が芪指を立おるず、助手二人も䞡手の芪指を立おた。誰もが最倧玚の満足を感じおいた。
「ありがずうございたした。先生のご指導がなければこんなにも矎味しいものは䜜れたせんでした。なんず蚀っお埡瀌を申し䞊げたらいいのか」
 さっきたで恵比寿さんのような顔をしおいた姉が真剣な衚情になっおいた。
「いえいえ、お二人のご努力の賜物ですよ。私はほんの少しお手䌝いしただけですから」
 少し照れたような衚情を浮かべた教授が頭を掻いた。

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 教授ず助手が垰ったあず、収穫した新皮を前に姉が銖を捻っおいた。
「どうしたの」
 暪に座っお顔を芗き蟌むず、「名前」ずだけ蚀っお、たた銖を捻った。
「名前」
「そう、この新しいミカンの名前、どうしようか」
「そっかヌ、名前か」
 䜜るこずばかり考えおいたので、その先のこずたで頭が回っおいなかった。しかし、暩利を保護するための新皮登録をしなければならず、それには名前が必芁だった。
 それに販売のこずもある。他のミカンず差別化するためにもむンパクトのある名前を付けなければならないのだ。
「䜕かアむディアはある」
「うん、そうね」
 頭には䜕も浮かんでいなかった。それに、理詰めに考えおいくのは埗意だったが、右脳を䜿っお䜕かを考え出すのは苊手だった。それでも珟物を持ったら䜕か浮かんでくるかもしれないず思っおやっおみたが、圓然のこずながら新皮は無蚀を貫いおいた。目を䞊げるず、姉の催促するような芖線が埅ち受けおいた。
「そうね、うん、カリフォルニア・オレンゞずバレンシア・オレンゞず枩州ミカンの亀配だから  、うん、カリバレミカンずか」
 探るような目で姉を芋たが、「䜕それ」ず䞀発で华䞋された。
「うん、皮が無くお、甘くお、ゞュヌシヌだから  、うん、䜕も出おこない。私、ネヌミングのセンスない」
 䞡手を広げお銖を振るず、姉も同じようで、新皮を睚んだたたゆらゆらず銖を振り続けた。