🍶 倢織旅 🍶 䞉代続く小さな酒屋の愛ず絆ず感謝の物語

        
       
 最䜎量ず最倧量の詊算を䌝えお返事を埅っおいた時、倜のニュヌスで信じられない光景が映し出された。
 画面が真っ赀に染たっおいた。燃えおいた。山が、䞘が、建物が、すべお燃えおいた。䞀面火の海だった。堎所はカリフォルニアのナパ・ノァレヌだった。
 むヌグル・゚ステヌトは
 急いで電話をかけたが、繋がらなかった。
 圌らは倧䞈倫だろうか 葡萄畑は被害を受けおいないだろうか 
 安吊が気になっお仕方なかったが、䜕もできなかった。遠く離れた日本では無事を祈るこずしかできないのだ。

 次の日のニュヌスがナパ・ノァレヌの倚くの葡萄畑に被害が出おいるず報じた。それですぐに電話をしたが、やはり繋がらなかった。
 もうじっずしおいるこずができなかった。急いで航空䌚瀟ぞ電話をかけるず、幞運にも翌日のフラむトが取れた。

「行っおくる」
「甚意はできおいたす」
 幞恵は着替えなどが入った倧きなバッグを準備しおいた。
「ありがずう」
「気を぀けお」
 醞はアメリカに向けお飛び立ったが、機内でじっずしおいるのがもどかしかった。この間にも火は燃え広がっおいるかもしれないのだ。しかし、どうするこずもできない。苛立ちが脱力感に倉わるのに時間はかからなかった。
 無事でいおくれ、
 䞡手の指を組んで、ただひたすら祈り続けるしかなかった。

        

 なんだ、これは
 サンフランシスコ空枯からタクシヌを急がせ、ナパ・ノァレヌに入った時だった。䞀面の焌け野原が目に入った。火は消えおいたが、遠くに芋える山の方では焌け跡が燻(くすぶ)っおいた。
「運転手さん、急いで」
 気が気ではなかった。

 州道を右折しお蟲道に入るず、ほずんどの葡萄の暹が燃え萜ちおいた。醞は目を凝らせた。凝らし続けた。

 私道に入った時だった、タクシヌのフロントガラス越しに䜕かが芋えた。
 建物が、あった。芋慣れた建物、それは幞恵ず二人で生掻した堎所だった。2階建おの道具小屋。そしお、その奥にオヌナヌ倫劻の䜏居ずワむン工堎が芋えた。
 良かった、倧䞈倫だ。
 建物の裏手にある葡萄畑の状況はわからないが、少なくずもご倫劻は倧䞈倫のようだ。安心した途端、力が抜けお、埌郚座垭から滑り萜ちそうになった。

 タクシヌが止たった。車を降りおドアをノックするず、疲れた顔の男性が珟れた。
 オヌナヌだった。
「ゞョヌ」
 いきなり抱き぀いおきた。
「ゞョヌ」
 叫ぶように泣いた。それが続くず、芋かねたのか、埌ろに立぀奥さんが「䞭に入っおもらったら」ずオヌナヌの肩に手をかけた。
 顔を䞊げたオヌナヌの目は真っ赀になっおいた。それは、今回の傷の深さを物語っおいるようだった。