🍶 倢織旅 🍶 䞉代続く小さな酒屋の愛ず絆ず感謝の物語

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 垰囜した咲は、実家で母芪ず氎入らずの時間を過ごしたあず、䜐賀に向かった。入れ違いにはなるが、父芪が垰っおくるのでなんの心配もなかった。
「気を぀けおね」
 劎わるような母芪の芋送りを残しお、咲は矜田を飛び立った。

 䜐賀空枯に着くず、厇が迎えに来おいた。運転手圹の蔵人も䞀緒だった。
「おかえり」
「よろしくお願い臎したす」
 顔を匕き締めお深く頭を䞋げた。

 酒蔵に着いお応接宀に通された咲は改めお厇ず向き合った。
「おじ様の元で泡酒に挑戊できるこずにワクワクしおいたす」
「私もだよ。咲さんが挑戊しおくれるなんお倢のようだ。これも孞さんのお陰だな」
 䌚瀟を口説いお䜐賀倢酒造を買収しおくれたこずに心から感謝しおいるようだったが、衚情が急に倉わっお、真剣な県差しになった。
「ずころで、蔵元を継いでくれないか」
「えっ 今、なんお」
 突然のこずに驚いたが、返っおきたのは疲れ切ったような声だった。
「もうすぐ69歳になる。蔵元ず酒屋の二足の草鞋はもう限界だ。蔵元を卒業したい」
 厇が手の甲に芖線を萜ずしたので远うように目を向けるず、青く倪い血管が浮き出おいお、ちりめん状の皺が党䜓を芆っおいた。

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 限界なのは癟合子も同じだった。二足の草鞋で留守をするこずが倚い厇に代わっお店を守っおいたが、どんなに頑匵っおも取り扱いを日本酒に限定しおいる華村酒店では、売䞊の䞋萜を止められなかった。その背景に、1974幎をピヌクに日本酒の生産量が枛少に転じおいたこずがあり、日本酒離れが進む䞭で劂䜕ずもし難かった。
 そんな厳しい状況の䞭でも、厇は長い付き合いのある30の酒蔵ずの関係を倧事にする䜙り、泚文を枛らすこずを躊躇っおいた。だから、売䞊枛少の分だけ圚庫が増え、店の倉庫には入り切らなくなっおいた。その結果、新たな倉庫を探さなければならなくなった。

 厇は迷わず倉庫の賃貞契玄を結ぶ決断をしたが、そこは華村酒店には䞍釣り合いな立掟なものだった。遮光(しゃこう)に加えお、枩床や湿床を䞀定に保おる本栌的な倉庫を借りようずしたのだ。
 それを聞いお、癟合子は反察した。䜕床も反察した。売䞊枛少ず圚庫の増加で資金繰りが厳しくなっおいる䞭での投資にリスクを感じたからだ。
 しかし、「杜氏や蔵人の努力を無にしおはいけない。玫倖線や高枩倚湿で圌らの汗の結晶である特別な日本酒をダメにしおはならない。それに、それだけじゃない。これは醞のためでもあるんだ」ず匷い口調で癟合子を退け、これだけは譲れないず抌し切っお、契玄を結んだ。
 癟合子は埓うしかなかったが、手持ち資金の枛少に匷い危機感を抱いた。ただでさえ経営が苊しいのに、曎なる負担がのしかかっおくるのだ。この先どうなっおいくのか、心配で心配でたたらなかった。