「おい律。早くご飯を作るんだ!」

いそいそ、めんどくさい家事をこなしているあたしは、梅田律。

あたしはまだ16歳だっつーのにご飯支度からなにやらやることになっている。

それはうちのルールだ。

キレイで可愛いうちの姉が、学校から帰ってくるまでに家事をこなすんだ。

「あら、律。花が帰ってきちゃうのにまだお米炊いてないの?」

はいはい、うるさいなー。




こんな日常が、当たり前になっている。

いい加減辞めたら?ってよく言われるよ。

でも辞められないんだ。

この行動も、「あの日」につながるから。

今はぐっと耐えるしかない。