自分が抱えるこの病に
確実な治療法や薬がないことは知っていた

ある程度、状態が良くなったとしても
長く生きられない事も覚悟していたけれど…



突然の余命宣告

あまりに短い、自分の人生の残り時間



冷静では、いられなかった
色んな想いが胸の中に溢れて


隣で、茫然とする自分の代わりに
泣いてくれている人達に対して罪悪感が浮かび


告げられた事実に
悲しくなって、苦しくなって


そんなものだと
現実は、漫画やアニメのようにはいかないものだと

諦めのような
達観するような気持ちがあったり


どうして自分が、自分だけが、と
すべてを責めたくなるような
激しい怒りに呑まれそうになったり


それでも、もしかしたらと
わずかに残る希望に縋る自分がいたり


ないまぜの感情

複雑な想いが胸の中でせめぎあい
しばらくの間、うるさく騒ぎ続けた