私たちは、三人グループを作った。三十一人だったけれど、あみかがいなくなり丁度三十人になったから。
 もしかしたらリフェは、最初の時点で一人いなくなることを予測していたのかもしれないなんて思う。

 私のグループの二人は佐沼 唯衣(さぬま ゆい)と、川辺 洸平(かわべ こうへい)だ。
 洸平くんは中学校から一緒の友達で、唯衣は親友兼幼馴染で、とても仲が良い。
 二人は結構頭が良いし、謎解きには頼りになりそうだと思った。

 「じゃあ早速ゲーム始めるよー! 第一問」

 【A+B=2 C+D=3 E+F=5 G+H=7 I+J=?】

 ……いきなり、訳の分からない問題を出される。
 順番は、ABC……となっているから、アルファベット順なのは理解できるけれど。
 でもヒントがないから、頭で考えても分からなかった。

 「あ、俺分かったよ」

 洸平くんが突然そう言い、私と唯衣は目を見開く。

 「これ、アルファベットはあまり関係ないんだよ」

 「関係ない……? 川辺くん、どういうこと?」

 「つまり、アルファベットの順番ばかり気にしちゃうと答えは出ないよってこと。見て、これ、答えは全部“素数”になってない?」

 二、三、五、七……あっ、本当だ。
 素数とは、一とその数自身との外には約数がない正の整数のこと。
 ということは、答えは七の次の素数ということになる。

 「答えは……十一」

 「せいかーい!! 洸平さんグループお見事です。まぁこれくらいは解けて当たり前ですかね」

 やっぱり、流石洸平くんだと思う。
 クラスでトップになるほど頭が良いし、謎解き好きなんだろうなぁ。
 ……解けたことは嬉しい。でも、それと同時に少し悲しくなる。
 私は生きることを、望んでいないからーー……。