「今日はどなたかと待ち合わせで来られたんですか。まだ、そういった人は見かけていませんが」
かっこいい店員さんにそう訊かれる。
「いや、たまたま見つけて入ってみたので、一人です」
また、驚いた顔をされる。
「…どうかしましたか?え、もしかしてここ一人だめでしたか?」
私も流石に焦ってしまう。すると、
「すみません、全然一人で大丈夫ですよ。ただ、ここほぼ常連さんしか来ないので驚いちゃって。人通りのないところにあるお店なので」
と言ってくれた。
「ご注文お決まりになりましたら、お気軽に呼んでください」
「はい」
私はメニューを見た。カード一枚にまとめられているのでありがたい。
『当店のおすすめ デトックスウォーター』
「デトックスウォーター…?」
なんだか前に聞いたことのあるようなものだけれど、何だったか思い出せない。
すると、かっこいい店員さんが来てくれた。
「どうかされましたか」
「あの、デトックスウォーター、って何ですか…?」
ああ、と言わんばかりに、かっこいい店員さんは優しい顔つきで言った。
「デトックスウォーターは、フルーツやハーブなんかを水に浸けた飲み物です。この店のおすすめで、名前にもなってますし」
「あ、『DETOX』ってそういう…」
「そうですそうです。結構体にいいことが沢山あって、デトックスって付いてるぐらいだからわかるかもしれないですけど、体の老廃物を外に出すデトックス効果があるって言われてるんです」
「へぇ」
かっこいい店員さんが、微笑みながら優しく首を傾けた。ピアスたちがぶつかって、じゃらりと音をたてた。
「この店ではフルーツ系のデトックスウォーターをお出ししているので、きっと初めてでも飲みやすいと思いますよ」
確かに夜コーヒーを飲むわけにはいかないし、周りの人を見てみると、デトックスウォーターとやらを片手に自分時間を楽しんでいるようだった。
「じゃあ、デトックスウォーターをお願いします」
「かしこまりました」
かっこいい店員さんが、レモンやいちご、オレンジ、パイナップル、ベリーなどが入った色鮮やかなガラスのドリンクサーバーから、トポトポとデトックスウォーターを注いだ。
「お待たせしました」
私は初めて、デトックスウォーターを飲んでみた。
「…美味しい」
見た目ほど味は濃くなくて、色々な果物の甘みや酸味をほのかに感じる。それと、若干ハーブの風味もある。
「よかった。ミントとセージを使ってるんですけど、わかりますか」
「セージ…?」
「結構爽やかな香りしませんか?ミントと少し似てるけど、いいハーブなんだそうです」
私はグラスに顔を近づけると、確かに爽やかで、少し苦いような香りを感じた。
「いい香りがします。私、これ好きです」
かっこいい店員さんの目が細められて、
「ありがとうございます」
と、少しカウンターから身を乗り出して言ってもらえた。
かっこいい店員さんにそう訊かれる。
「いや、たまたま見つけて入ってみたので、一人です」
また、驚いた顔をされる。
「…どうかしましたか?え、もしかしてここ一人だめでしたか?」
私も流石に焦ってしまう。すると、
「すみません、全然一人で大丈夫ですよ。ただ、ここほぼ常連さんしか来ないので驚いちゃって。人通りのないところにあるお店なので」
と言ってくれた。
「ご注文お決まりになりましたら、お気軽に呼んでください」
「はい」
私はメニューを見た。カード一枚にまとめられているのでありがたい。
『当店のおすすめ デトックスウォーター』
「デトックスウォーター…?」
なんだか前に聞いたことのあるようなものだけれど、何だったか思い出せない。
すると、かっこいい店員さんが来てくれた。
「どうかされましたか」
「あの、デトックスウォーター、って何ですか…?」
ああ、と言わんばかりに、かっこいい店員さんは優しい顔つきで言った。
「デトックスウォーターは、フルーツやハーブなんかを水に浸けた飲み物です。この店のおすすめで、名前にもなってますし」
「あ、『DETOX』ってそういう…」
「そうですそうです。結構体にいいことが沢山あって、デトックスって付いてるぐらいだからわかるかもしれないですけど、体の老廃物を外に出すデトックス効果があるって言われてるんです」
「へぇ」
かっこいい店員さんが、微笑みながら優しく首を傾けた。ピアスたちがぶつかって、じゃらりと音をたてた。
「この店ではフルーツ系のデトックスウォーターをお出ししているので、きっと初めてでも飲みやすいと思いますよ」
確かに夜コーヒーを飲むわけにはいかないし、周りの人を見てみると、デトックスウォーターとやらを片手に自分時間を楽しんでいるようだった。
「じゃあ、デトックスウォーターをお願いします」
「かしこまりました」
かっこいい店員さんが、レモンやいちご、オレンジ、パイナップル、ベリーなどが入った色鮮やかなガラスのドリンクサーバーから、トポトポとデトックスウォーターを注いだ。
「お待たせしました」
私は初めて、デトックスウォーターを飲んでみた。
「…美味しい」
見た目ほど味は濃くなくて、色々な果物の甘みや酸味をほのかに感じる。それと、若干ハーブの風味もある。
「よかった。ミントとセージを使ってるんですけど、わかりますか」
「セージ…?」
「結構爽やかな香りしませんか?ミントと少し似てるけど、いいハーブなんだそうです」
私はグラスに顔を近づけると、確かに爽やかで、少し苦いような香りを感じた。
「いい香りがします。私、これ好きです」
かっこいい店員さんの目が細められて、
「ありがとうございます」
と、少しカウンターから身を乗り出して言ってもらえた。



