「…ってことなんだけどね」
「えー!?何それ、どういうこと!?」
「深雪くんが高校卒業したら、シェアハウスでもしようかなって」
いいなーいいなー、と、柚葉ちゃんは私を見て目を輝かせている。
あの日、私と深雪くんは色々なことを話した。
そして、深雪くんが孤独を感じないように、私なりの決断をしたのだ。
「でも、なんかそれが小桜っぽくていいよね。友達でも、恋人でもない、でもすごいいい関係」
「私もそうなれてよかったって思ってる。ずっとそれが続くかはわからないけど、続いたらいいなって思う」
柚葉ちゃんは、相槌を何度もうって、話を聞いてくれた。
「あたし、応援するよ。たまにはうちの子供たちにでも会いに来てよ」
「え、行きたい!また今度、都合が合えば行ってもいい?」
そんな話をしながら、お昼は過ぎた。
「あ、小桜さん!こんばんは」
「こんばんは、深雪くんもらーさんも」
深雪くんはDETOXに復帰したのだが、高校にも少し行ってみたくなったようで、一週間に三日ほど登校しているようだ。
その日には、深雪くんはお店に来ない。
ただ、春から正社員としてDETOXで働くと言っていた。
「デトックスウォーターと…あと、カカオとシャインマスカットのムースを一つお願いします」
小さなお店なのにメニューが豊富で飽きないのが、DETOXのいいところ。
私はまだ頼んだことのない、カカオとシャインマスカットのムースを注文した。
デトックスウォーターを注文することは変わらず、いつも心が浄化されるようで、飲んでいると心地いい。
ふと私の前に置かれたムースの姿は、とてもかっこよかった。
少し酸味のあるようなカカオの香りが、マスカットの爽やかさを引き立てる。
下の層にはチョコレートムースが、上の層にはマスカットジュレが見えるその雰囲気は、まるでかっこいいモデル。
おしゃれな人が食べる、みたいな見た目だからか、私が食べていいのか心配になるほどだった。
「美味しい…爽やか。…ん?なんか真ん中に…」
「そう。真ん中に、マスカットのクリームと砕いたココアクッキーが入ってるんです。いいアクセントになるはず」
確かに、最初はマスカットで爽やかだったけれど、底にいくにつれてカカオの深みもよくわかってくる。
こういったスイーツを考える人は、本当にすごい人だと思う。
「で、ちょっと見てほしいんですけど…」
深雪くんはそう言って、スマホを見せてきた。
『深雪、ちゃんとらーさんに謝ったの?なにかしらでお返ししないと申し訳ないでしょ。小桜さんと考えなよ』
それは、乃糸ちゃんからのメール。
わぁ、乃糸ちゃんらしい…。
「えー!?何それ、どういうこと!?」
「深雪くんが高校卒業したら、シェアハウスでもしようかなって」
いいなーいいなー、と、柚葉ちゃんは私を見て目を輝かせている。
あの日、私と深雪くんは色々なことを話した。
そして、深雪くんが孤独を感じないように、私なりの決断をしたのだ。
「でも、なんかそれが小桜っぽくていいよね。友達でも、恋人でもない、でもすごいいい関係」
「私もそうなれてよかったって思ってる。ずっとそれが続くかはわからないけど、続いたらいいなって思う」
柚葉ちゃんは、相槌を何度もうって、話を聞いてくれた。
「あたし、応援するよ。たまにはうちの子供たちにでも会いに来てよ」
「え、行きたい!また今度、都合が合えば行ってもいい?」
そんな話をしながら、お昼は過ぎた。
「あ、小桜さん!こんばんは」
「こんばんは、深雪くんもらーさんも」
深雪くんはDETOXに復帰したのだが、高校にも少し行ってみたくなったようで、一週間に三日ほど登校しているようだ。
その日には、深雪くんはお店に来ない。
ただ、春から正社員としてDETOXで働くと言っていた。
「デトックスウォーターと…あと、カカオとシャインマスカットのムースを一つお願いします」
小さなお店なのにメニューが豊富で飽きないのが、DETOXのいいところ。
私はまだ頼んだことのない、カカオとシャインマスカットのムースを注文した。
デトックスウォーターを注文することは変わらず、いつも心が浄化されるようで、飲んでいると心地いい。
ふと私の前に置かれたムースの姿は、とてもかっこよかった。
少し酸味のあるようなカカオの香りが、マスカットの爽やかさを引き立てる。
下の層にはチョコレートムースが、上の層にはマスカットジュレが見えるその雰囲気は、まるでかっこいいモデル。
おしゃれな人が食べる、みたいな見た目だからか、私が食べていいのか心配になるほどだった。
「美味しい…爽やか。…ん?なんか真ん中に…」
「そう。真ん中に、マスカットのクリームと砕いたココアクッキーが入ってるんです。いいアクセントになるはず」
確かに、最初はマスカットで爽やかだったけれど、底にいくにつれてカカオの深みもよくわかってくる。
こういったスイーツを考える人は、本当にすごい人だと思う。
「で、ちょっと見てほしいんですけど…」
深雪くんはそう言って、スマホを見せてきた。
『深雪、ちゃんとらーさんに謝ったの?なにかしらでお返ししないと申し訳ないでしょ。小桜さんと考えなよ』
それは、乃糸ちゃんからのメール。
わぁ、乃糸ちゃんらしい…。



