アレクが悲鳴を聞いた時、二キロは離れていた。だから、ベルベッチカからもらった新月の力で全力でかけつけたが、深い雪に足を取られた。思いっきりドアを蹴破ると、半裸にされた愛しい少女が犯されそうになっていた。男の首を二秒で落とすと、彼女が叫んだ。
「なんで殺したんだ! どうして!」
「え? だって、殺さなかったら、君は……」
「なんで……なんで!」
「君に酷いことをしようとしたんだぞ」
「殺すのはいやだ! もう、殺すのはいやなんだよぉ!」
そう言うと、パニックを起こしている彼女は彼の腕の中で、じたばたと暴れた。
「もういやだ、もういやだーっ!」
男にはもう、抱きしめる事しか出来なかった。
夜遅く、目が覚めたアレクセイの前で、ベルベッチカは服を脱いだ。
赤い洋服のぬいぐるみが、抱き合う二人を静かに見守っていた。
……
「なんで殺したんだ! どうして!」
「え? だって、殺さなかったら、君は……」
「なんで……なんで!」
「君に酷いことをしようとしたんだぞ」
「殺すのはいやだ! もう、殺すのはいやなんだよぉ!」
そう言うと、パニックを起こしている彼女は彼の腕の中で、じたばたと暴れた。
「もういやだ、もういやだーっ!」
男にはもう、抱きしめる事しか出来なかった。
夜遅く、目が覚めたアレクセイの前で、ベルベッチカは服を脱いだ。
赤い洋服のぬいぐるみが、抱き合う二人を静かに見守っていた。
……

