翌日。令和六年七月八日、月曜日。
あゆみ先生がおっとりと教室に入ってきた。
「はいはーい、みなさん、おはようございます。出席取りますよー。出席取りますよー。相沢ゆうくん」
「……はい」
先生は普段と変わらない様子でクラスメイトの出席を確認していく。たった一人だけ、ゆうの記憶にいるベルだけが、最後まで呼ばれなかった。
「はーい、みんな揃いましたね。ではさんすうの二十五ページを開きましょう」
いつもどおり、日常がまた始まった。
『これで私はもう、大丈夫。……きみの中で生きることにした』
最後にあの子が伝えた言葉が、ずっとずっとゆうの耳からはなれない。
あゆみ先生がおっとりと教室に入ってきた。
「はいはーい、みなさん、おはようございます。出席取りますよー。出席取りますよー。相沢ゆうくん」
「……はい」
先生は普段と変わらない様子でクラスメイトの出席を確認していく。たった一人だけ、ゆうの記憶にいるベルだけが、最後まで呼ばれなかった。
「はーい、みんな揃いましたね。ではさんすうの二十五ページを開きましょう」
いつもどおり、日常がまた始まった。
『これで私はもう、大丈夫。……きみの中で生きることにした』
最後にあの子が伝えた言葉が、ずっとずっとゆうの耳からはなれない。