茜は青い顔をして、つぶやくようにそう言った。
「へ、見たって……美玲の家から? え? ……どゆこと?」
んもう!
と隣の女の子はじれったそうにいらいらとする。
「いい? 美玲が昨日から来なくなったんだよ? その前の一昨日に、美玲の家から出てきた人がいた。それが、あのベルベッチカだったってわけ!」
と、いうことは。ようやく翔にも話が見えてきた。
「わかった、美玲になんかあったってわけだ」
彼女がいうには、こうだ。
……
その日は美玲に会いに行く約束をしていた。「チェーンソー・ヤイバ」の第二部をずっと借りっぱなしで、ゆうが読むからそろそろ返して、と美玲から学校で言われていたそうだ。それすらも忘れていて夕方遅くにやっと思い出したそうだ。それで、山道を歩いて美玲の家に向かったらしい。
返し忘れてたのも、それを返しに行くことも忘れてたのも、茜らしいなあと翔はほっこりしながら聞いていた。けれども彼女の顔色は、どんどん悪くなるだけだった。
「へ、見たって……美玲の家から? え? ……どゆこと?」
んもう!
と隣の女の子はじれったそうにいらいらとする。
「いい? 美玲が昨日から来なくなったんだよ? その前の一昨日に、美玲の家から出てきた人がいた。それが、あのベルベッチカだったってわけ!」
と、いうことは。ようやく翔にも話が見えてきた。
「わかった、美玲になんかあったってわけだ」
彼女がいうには、こうだ。
……
その日は美玲に会いに行く約束をしていた。「チェーンソー・ヤイバ」の第二部をずっと借りっぱなしで、ゆうが読むからそろそろ返して、と美玲から学校で言われていたそうだ。それすらも忘れていて夕方遅くにやっと思い出したそうだ。それで、山道を歩いて美玲の家に向かったらしい。
返し忘れてたのも、それを返しに行くことも忘れてたのも、茜らしいなあと翔はほっこりしながら聞いていた。けれども彼女の顔色は、どんどん悪くなるだけだった。

