「ゼニゴケか~、想像していたのとは全然違うな」
新は左手を口に当ててぼんやりと遠くを見るような目になった。
すると、頭の中に太古の地球の姿が浮かび上がってきた。
シダ類が生い茂るうっそうとした森だった。
それはどこまでも続いていた。
それを追っていると、突然、地表付近の葉っぱが揺れた。
しかし、風のせいではなかった。
何かが揺らしたのだ。
そこを見つめていると、今度はごそっと動いた。
植物以外の何かがいるのは確かだった。
新は考子に視線を戻した。
「植物を追って動物が上陸したのはいつ?」
その瞳には興味津々という文字が浮かび上がっていたので、考子はすぐさまそれに答えた。
「動物が上陸したのは3億9千万年前くらいよ。植物が上陸してから6千万年くらい経っていたわ。エラ呼吸から肺呼吸へ進化するのはそんなに簡単じゃなかったのよ」
「そうだよね。生物はずっと海の中で生活していたからその環境に適応していたわけだし、未知の世界へ足を踏み出すのは大変だよね」
「そうなの。肺呼吸ができるようになるには魚類の進化を待たなければならなかったの」
新は左手を口に当ててぼんやりと遠くを見るような目になった。
すると、頭の中に太古の地球の姿が浮かび上がってきた。
シダ類が生い茂るうっそうとした森だった。
それはどこまでも続いていた。
それを追っていると、突然、地表付近の葉っぱが揺れた。
しかし、風のせいではなかった。
何かが揺らしたのだ。
そこを見つめていると、今度はごそっと動いた。
植物以外の何かがいるのは確かだった。
新は考子に視線を戻した。
「植物を追って動物が上陸したのはいつ?」
その瞳には興味津々という文字が浮かび上がっていたので、考子はすぐさまそれに答えた。
「動物が上陸したのは3億9千万年前くらいよ。植物が上陸してから6千万年くらい経っていたわ。エラ呼吸から肺呼吸へ進化するのはそんなに簡単じゃなかったのよ」
「そうだよね。生物はずっと海の中で生活していたからその環境に適応していたわけだし、未知の世界へ足を踏み出すのは大変だよね」
「そうなの。肺呼吸ができるようになるには魚類の進化を待たなければならなかったの」