言祝ぎの子 陸 ー国立神役修詞高等学校ー


賀子を助けるため……?

ハッと視線を向ける。青い顔、沢山泣いたのか可哀想なほど頬に涙の跡が残っている。怖かっただろう、苦しかっただろう。

どれもこれも、俺が賀子を置き去りにした結果だ。

奥歯を噛み締める。手のひらを握りしめ顔を上げた。



「賀子が助かるなら……何でもやる」



いい目だね、と男は目を弓なりにして満足気に頷いた。