「おかえり二人とも」
揃って寮の広間に顔を出すと、皆は人生ゲームで盛り上がっているところだった。
私たちに気付いた鬼市くんが軽く手を振る。これまで鬼市くんは学校には戻らずずっと里の復興を手伝っていなので約一週間ぶりの再会だ。
「鬼市くん! おかえり!」
自然と声が弾む。駆け寄るとみんなも私たちに気付き「おかえり」と声を掛けてくれた。
「里の方はどんな感じ?」
「だいぶ落ち着いた。頭領が"もうお前の手はいらん"って言うから戻ってきた」
お前の手はいらんって。確かに鬼三郎さんならそう言いそうだけど。
復興作業の進捗はトークアプリで聞いていたけれど、直接鬼市くんの口から進み具合を聞けて少し安心した。
元通りになる日は近いはずだ。
「お、いたいた問題児ども」
そんな声が聞こえてみんなして振り返ると、広間の入口からひょこっと顔を覗かせた薫先生と目が合う。隣には迷惑そうに顔を顰めた恵衣くんもいた。
「薫先生? どうしたんですか」
「君らに伝えたい事があって探してたんだよ。恵衣に居場所を聞いたら、全然見当違いな場所ばっかり言うもんだから時間かかちゃった。あはは」
恵衣くんが口をへの字にして顔を背ける。
「こいつらの居場所なんて分かるわけないだろ。馬鹿の思考回路なんて読めるかよ」
「はいカッチーン、喧嘩だこの野郎!」
「いちいち煩いんだよガリ勉眼鏡」



