私の表情の変化に気付いたのか、慶賀くんは困ったように笑って「そんな顔するなって、大丈夫だから」と肩をすくめる。
一番辛いのは慶賀くんなのに、私が励まされてどうする。
「あー、腹減った! いいな団子、俺も食いてぇけど晩飯もうすぐだし我慢するかぁ」
メニューを見上げてグゥとお腹を鳴らす慶賀くんにくすくすと笑う。残念ながら最後の一個も食べてしまったのでおすそ分けはできない。
「私も今から帰るから、一緒に戻ろう」
「おー。てか今日の晩飯何だろな。肉食いてぇ肉!」
「どうかなぁ、そろそろ鯖の味噌煮が来そうな気がするけど」
「また魚かよ〜」
帰り道は食べたい洋食メニューでしりとりをしたけれど、難しすぎて途中から高級レストランの「シェフの気まぐれサラダ 春風を添えて」みたいな料理名の大喜利大会になった。



