眞奉が十二神使の騰蛇であることは私が一番よくわかっている。つまりこの剣は、幽世に伝わる三種の神器のひとつ國舘剣で間違いないということだ。
眞奉、あなたなんてものをついでに拝借してきちゃったの。御祭神さま、怒ってないといいんだけど。
私の心を読んだのか、眞奉は相変わらずの憮然とした態度で「それくらいで腹を立てていては神など務まりません」と言ってのける。
怖いもの知らずすぎて怖い。
「幽世の三種の神器、あと二つはなに」
「鈴と筆らしいで。名前が確か────御覇李鈴と払日揮毫筆」
「終わりの鈴に日を払う筆って。物騒すぎんだろ、こっちの三種の神器」
泰紀くんの言う通りだ。
まぁでも幽世の三種の神器は、現世の導く神器に対して「滅ぼす」神器だから仕方ないのだろう。
みんなで脅えながら剣を鞘にしまう。
眞奉が私に持っていろと言ったので、國舘剣は私が預かることになった。寮のどこに保存しようかと頭を悩ませる。かむくらの御祭神さまの宝剣を引き出しの奥に転がすわけにはいかない。
そもそも剣の保管なんてしたことがないのだけれど、ネットで調べれば出てくるんだろうか。というかこれ、銃刀法違反とかになったりしないんだろうか。



