振り返って眞奉に「國舘剣だよね?」と確認する。私の目をじっと見つめた眞奉はこくりと頷いた。
次の瞬間「うわァッ!」と悲鳴をあげた皆。泰紀くんは剣を持ってその場で右往左往、来光くんは鞘を持って右往左往、その他皆で「落とすだろ馬鹿座れ!」と右往左往。
大混乱が発生した状況に私も困惑する。
「ね、ねぇ眞奉……この國舘剣って何かとんでもないものだったりする? これって何なの、どこから持ってきたの?」
「撞賢木厳之御魂天疎向津媛命が扱う神器です。巫寿さまが私を呼び戻してくださる際についでに拝借してきました」
「神器!? ついでに拝借!?」
一瞬気が遠くなった。
撞賢木厳之御魂天疎向津媛命はかむくらの社で祀られている御祭神さまで、天照大御神の対として存在する最高神、超高位クラスの神様だ。
その方の神器をついでに貰ってくるなんて恐ろしすぎる。
「ていうか、そんな大事な剣を投げたの!?」
ぎょええ、とみんなが悲鳴をあげる。
当の本人はしれっとした顔で「お渡しするにはその方が早いと思いましたので」で淡々と答え、私は天井を仰いだ。



