了解、と敬礼した嘉正くんと来光くんは「行ってきま〜す」と社務所を飛び出して行った。入れ替わるように鬼市くんが戻ってくる。
鬼市くんは時期頭領候補ということもあって、祭りが始まってからはずっと宮司の傍に付きっきりだった。
「お疲れ鬼市。神事の方はいいのか?」
「ああ。一旦手空いたからこっち手伝いにきた」
「だったら三人ともこのまま休憩行ってくれば? 社務所もそんなに忙しくないし」
泰紀くんの申し出に私たち三人は目を合わせる。三人のお腹が示し合わせたようにキュルルと鳴って、ありがたくそうさせてもらう事にした。



