「ほな、荷物まとめて三十分後にまたここに集合やな」

「ああ、そうしてくれ」


手を打った信乃くんに皆はわくわくした表情で立ち上がる。

これまでたくさんの妖と関わってきたけれど、妖が住む里を訪ねるのは初めてだ。

八瀬童子、鬼の里。鬼市くんの故郷。

一体どんな場所なのだろう。