【設定】

 舞台となる水上集落は、もともとスコットリスと共生する海の民の故郷。スコットリスとの共生により、自然と調和した生活が営まれていたが、"あの日"を境に、土の民と空の民がこの地に移住してきたため、現在では三つの民が共生する場所となっている。

 "あの日"以前までは外界との往来が禁じられておらず、集落には外界の文明の影響が色濃く残っている。エムスタが20歳、他の子どもたちは10歳以下の年齢であった当時、彼らは各々の祖父母や仲間の子どもたち、共生する生き物たちと共に支え合いながら過ごしていた。そのため、集落内は皆、親しい関係にあり、大人も子どもも名前や愛称で呼び合う。



【登場キャラクター】

-  **海の民**

 本作の主人公のパニーは、海の民。パニーは三姉妹の中で中間に位置し、姉にエムスタ、妹にロロがいる。彼女は祖父のヌプトス、祖母のアイガ、エムスタの息子であるペオ、さらに従弟のロディと共に暮らしている。
 "あの日"、外界に旅立った、父セルーンと母オーディスが亡くなったという知らせを受けているが、その事実を信じきれず、希望を抱いている。

 海の民はスコットリス(海牛目の生物)と共生しており、現在名前が登場しているスコットリスはサリーとシェルト。

 海の民が持つ幻贖の力は、主に冷気を発し、物を凍らせる能力を示すが、同時に凍った物を溶解することも可能。

 また、幻贖の力は共生する生き物と支え合うためのものであり、幻贖の力を授かった海の民は、スコットリスと共に海中でも自由に生きることができる身体機能を持つ。


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-  **土の民 **

 主人公と共に外界の地へ旅立つ予定のエイディは、土の民の一員。兄のリンディ、祖父のバラン、祖母のウィノナと四人で暮らしている。エイディと同じく旅に出るウェナも土の民である。その他の土の民は、ケイ、リア、メリー。

 土の民はチャソタパス(哺乳網に属する生物)と共生しており、現在名前が登場しているチャソタパスはグウィ。


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-  **空の民**

 主人公と共に外界に旅立つ予定のオーラは、空の民。空の民は、雲使いと風使いの二つの種族から成り立っている。

 オーラ・ニミーは雲使いの一族に属し、雲を作り出す能力を持っている。一方、ナット、ラリス、エル、ニウスは風使いの一族に属し、風を操る能力を持っている。

 空の民はサイデンフィル(スズメ目に属する鳥類)と共生しており、サイデンフィルの中で現在名前が登場しているのはリリー。



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【オリジナル用語紹介】

 水上集落からほど近い森には、夜になると発光する植物が息づいている。これらの発光する植物は、総称して"星灯草《せいそうとう》"と呼ばれている。

 本作のタイトルにもなっている"幻贖のランプ"は、半透明の花びらに、内部から光を放つ植物。幻贖の力を有し、新月の夜にのみ、半径約2メートル以内の周囲の星灯草に幻贖の力の影響を及ぼす。生息場所が"幻贖のランプ"に近いほど、幻贖の力は強くなる。

 例えば、星灯草の一種である"お告げ花"が、新月の夜に"幻贖のランプ"の半径約2メートル以内で生育している場合、その"お告げ花"は幻贖の力を持つ特別な植物となる。適切に採取し、保管または加工することで、幻贖の力は保持される。




 現在までに、幻贖の力を持つ星灯草から作られたアイテムは下記の三つ。


- 祈捧の雫:
 希望の象徴とされる"お告げ花"から生成された液体で、幻贖のランプを育てる過程(※)に必要不可欠である。また、身体に取り込むことも可能

- 色閃の雫:
 染料として使用することで、さまざまな物に鮮やかな色を施すことができる

- 香閃の雫:
 物や空間に香りを加えることができる



※:幻贖のランプの育て方
1.新月の翌日の太陽が沈むまでの間に"祈捧の雫"を植物に注ぐ
("祈捧の雫"を植物に注ぐことで、次の新月の夜までに幻贖の力を持つ"幻贖のランプ"が育つ)
2.太陽が沈んだ新月の夜に"幻贖のランプ"を探す
3."幻贖のランプ"の周囲(半径約2メートル以内)の植物を採取する
4."祈捧の雫"を作る
5.手順1に戻る