「ごめん、正直気づいてました。
駿はまだしも、涼ちゃんダダ漏れ。駿のこと見すぎだもん」

まだ家族が帰ってきていない俺の部屋で、俺と駿の関係を晴に話す。
俺と駿、机を挟んで晴が座る。

久しぶりに3人で集まったのに、ぎこちなさも風流もなにもない。
ただの3人の空気が流れた。
自然と話せた。
怖くもないし、緊張もしなかった。
でもまさか晴が気づいているとは思わなかった。

「俺なの?駿じゃなくて?」

晴の言葉に思わず駿を見るとなぜか得意げな表情を浮かべている。

「前と違った。なんていうか、元々優しいけどさらに?上乗せで?甘いっていうか?
なんかさ、駿の前だけちょっと可愛いしちょっと眠そうっていうか!?」

晴は鼻息荒く俺の方にアピールする。
そんな晴を駿が静止する。

「涼のこといじめるのはそこまでね」

「えー馴れ初めは?えっ待ってもしかしてあの遊園地の日じゃないよね?私キューピッド?」

晴の質問に、駿が口を開いた。
晴は全部、笑顔で楽しそうに聞いてくれた。