「ダ、ダメじゃない! 学校とか保護者のかたに連絡はしたの!?」
「連絡したらサボりとは言わないよー」
「そりゃそうだけど!」

 どうしよう、こういう場合はどうしたらいいのだろう。
 軽くパニックになっていると、モモちゃんが私の肩に手を置いた。

「落ち着きなよ」
「逆になんであなたはそんなに落ち着いてるの……!?」

 とりあえず深呼吸をして、私はモモちゃんのとなりに座った。

「……それで、モモちゃんはなんで受験をサボったの?」
「は? そんなの高校に行きたくないからに決まってるよね?」
「……(そんな呆れた顔されても……)」
「おねーさんは、なんで大学入ったの」
「……公務員になるためだけど」
「ふぅん。なんで公務員になりたいの?」
「それはもちろん、ひとの役に立ちたいからだよ」
「なんでひとの役に立ちたいの?」
「え……だって、ひとの役に立てたら、みんな喜ぶし」
「なんでみんなに喜んでほしーの?」
「……なんで……? じゃあモモちゃんはなんで高校に行きたくないの?」
「今んとこ気分!」
「き……気分!?」

※光香は衝撃が強すぎて目眩を起こした。