「お前は俺の言うことだけ聞いてろ」

その言葉は魔法のように俺を包み込む。

休日の騒がしいショッピングモールの中、俺の目には彼しか映らなくなった。彼の声しか聞こえない。

相良先輩の命令が、俺の細胞の働きを左右する。

「はい……」

頬が熱い。

俺は世界で一番、幸せな下僕だ。