「お前さあ、ずっと面かぶっててどうして髪が跳ねるんだよ」
「あっ、えっ」
「ダセえなあ」
うっかり顔を上げた俺に微笑み、彼は目を閉じる。
硬直している俺に、彼は自分の唇を押しつけた。
この世のものとは思えない感触に、背中が震える。
え、え、なにこれ柔らかい。
混乱しているうちに、相良先輩は離れていく。
「あ、わ、あわわ……」
血液が沸騰しそうだ。
昇天しそうな俺を、彼は魅惑的な瞳で見つめている。
「お前はたまに言動がキショイし変態だけど、基本的にいいやつだと思う」
相良先輩の長い指が、隣から俺の前髪を避ける。
「それに、ちゃんとしてりゃわりとイケてる。あと」
「あと?」
「剣道してるときは、マジでイケてる」
──かわいすぎる。
照れたようにはにかむ相良先輩を抱きしめたい衝動にかられ、俺は自分で自分の右手を押さえた。
「おい、右手がうずくとか言わねえよな?」
誰が中二病だ。これは恋の病だ。
「あっ、えっ」
「ダセえなあ」
うっかり顔を上げた俺に微笑み、彼は目を閉じる。
硬直している俺に、彼は自分の唇を押しつけた。
この世のものとは思えない感触に、背中が震える。
え、え、なにこれ柔らかい。
混乱しているうちに、相良先輩は離れていく。
「あ、わ、あわわ……」
血液が沸騰しそうだ。
昇天しそうな俺を、彼は魅惑的な瞳で見つめている。
「お前はたまに言動がキショイし変態だけど、基本的にいいやつだと思う」
相良先輩の長い指が、隣から俺の前髪を避ける。
「それに、ちゃんとしてりゃわりとイケてる。あと」
「あと?」
「剣道してるときは、マジでイケてる」
──かわいすぎる。
照れたようにはにかむ相良先輩を抱きしめたい衝動にかられ、俺は自分で自分の右手を押さえた。
「おい、右手がうずくとか言わねえよな?」
誰が中二病だ。これは恋の病だ。