翌日の午後6時40分、日独首脳会談が始まった。
 総理が「アジア初の訪問国として日本を選んでいただいたことに謝意を示し、緊密な日独関係の表れとして歓迎する」と述べると、ショルツ首相は歓迎に対する謝意を表し、「本年と来年のG7議長国として日独間で連携していきたい」と述べた。
 
 その後、2国間の安全保障協力及び経済安全保障についての連携を確認した上で、国際情勢について話し合われた。
 ロシアによるウクライナ侵攻は国際秩序の根幹を揺るがすもので、力による一方的な現状変更は断じて許さないことを確認すると共に、東シナ海及び南シナ海における現状変更の試みに強く反対することについても一致した。
 更に、ショルツ首相が帰国する際、日本国民から駐日ウクライナ大使館に寄せられた生理用品やおむつなどの日用品をドイツの政府専用機で輸送することを確認した。
 
 約70分の会談を終えたあと、記者会見を経て午後8時55分から夕食会が始まり、和やかなうちに幕を閉じた。