2008年5月7日、お前の愛弟子ともいえるメドベージェフが大統領になり、その翌日、お前が首相となった。
 いわゆる双頭政治が始まったのだ。

 大統領の座を降りて首相となったお前だったが、権力を移譲する気はさらさらなかった。
 国防と安全保障と対外経済は首相の役割と断じたのだ。
 更に、自分の執務室には大統領の肖像を置かないと語った。
 それは決定権を渡さないと言ったも同然だった。

 このことに対してメドベージェフは忸怩(じくじ)たるものがあったが、抗うことはできなかった。
 そのため、2009年に大統領任期を4年から6年に延長する法案を提出したあと、2011年の党大会でお前を次期大統領に推薦した。
 それを受けてお前はメドベージェフを次期首相に推薦した。
 の結果、形を変えた双頭(そうとう)政治が続くことになった。