そんなやんちゃな子供時代を過ごしたお前だったが、中学以降は打って変わって猛勉強を始め、遂には40倍という超難関のレニングラード大学法学部に入学した。
 それには理由があった。
 情報機関で働くという幼い頃からの夢を叶えるためには法学部への進学がどうしても必要だったのだ。
 子供の頃に映画や小説に影響を受けてスパイという特別な存在に憧れを持ったお前は、それを実現するためにはどうしたらいいか知りたくなり、思い切ってKGBの支部を訪ねた。
 すると、法学部が有利だと担当職員が教えてくれた。
 それをずっと忘れないでいたのだ。